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イオンの検出(1)

ロッドシステムで質量電荷比に応じて分離されたイオンは、さまざまなタイプの検出器で電気的に検出できます。

− ファラデーカップ
− 連続ダイノード二次電子増倍管(C-SEM)
− 非連続ダイノード二次電子増倍管(SEM)

検出器を選択する際の最も重要な要素は、検出の感度とスピードです。また、熱や化学物質に対する安定性、必要なスペースなど、要求される用途に依存します。
簡単なケースとしては、イオンをファラデーコレクタ(ファラデーカップ)に捕捉され、電荷を電流に変換する方法が挙げられます。この方法を用いれば統計誤差の最小限にできます。生じた電流は、高感度の電流/電圧変換器(エレクトロメータプリアンプEP 422、EP 200)により、イオン電流に比例した電圧信号に変換されます。検出限界は時定数(数秒〜100 ms)によって異なりますが、1・10-16〜1・10-14Aです。ファラデーカップで検出された信号は、検出器の劣化の影響がなく、マスディスクリミネーション効果を起こすこともありません。ファラデー検出器は構造が単純で機能的であることに加え、長期安定性と熱に対する耐性も兼ね備えています。そのため、ファラデーカップはこのカタログに記載したすべてのアナライザに組み込まれています。ファラデーカップとエレクトロメータプリアンプとの組み合わせは、正イオンの検出にしか使用できません。

図1 QMA200内のファラデーカップおよびチャンネルトロン増倍管配置

図1は、QMA 200などで使用されるファラデーカップとC-SEMを使用した検出器の構成を示したものです。このC-SEMは連続ダイノード型二次電子増倍管で、その中の活性層には電子を増倍させ、印加された利得電圧を分配する役割があります。この2つの機能は、連続ダイノード検出器の最大電流と熱安定性に制限を課します。最大増幅率は約106(2.5 kVでの値)程度で、本質的には活性層の暗電流によって制限されます。
C-SEMは、ロッドシステムの中心軸からいくらかずれた位置に設置されます。C-SEMの入口の部分に負の高電圧を印加することにより、正イオンを偏向させます。この構成の長所は、容易にすばやく2つの検出器を切り替えられることです。またイオン電流によって自動的に切り替えることも可能です。C-SEMは、ファラデーカップと共通のエレクトロメータプリアンプと組み合わせることで、微小なイオン電流や急速なプロセスを正イオン(元来中性粒子)として検出し測定されます。
 

図2 QMA400内の検出器配置


イオン電流が極めて小さく、高速測定が必要なときは、光子による影響を少なくする必要があります。その場合、図2に示すようにロッドシステムの軸に対して直角に取り付けた非連続ダイノード型二次電子増倍管(SEM)を検出器として使用します。
 

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