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1.2 四重極質量分析計

技術的に実現可能な四重極質量分析計の最初のモデルは、1953年にW. PaulとH. Steinwedel [1, 2, 3]によって発表されました。ここで用いるファイファーバキューム社製質量分析計の主なモジュールを以下に示します。

▲ イオンソース、ロッドシステム、検出器を搭載したアナライザー(分析管):(QMA)
▲ HFジェネレータ(QMH)
▲ エレクトロメータプリアンプ(EP)、またはパルスプリアンプ(CP)
▲ 四重極制御エレクトロニクス(QC)を搭載したコントロールユニット(QMS)
▲ イオンソース用電源(IV)、SEM検出器用高圧電源(HV)、およびコンピュータインターフェイス(RS 232C、LAN: ArcNet)
▲ 制御および評価用ソフトウェア(QuadStarTM
 
本質量分析システムはモジュラー設計を採用しているため、アナライザ、HFジェネレータ、コントロールユニットを自由に組み合わせることでコストパフォーマンスに優れた最適なシステムの構成が可能になり、幅広い用途に対応できます。また、後から用途を変更する場合も、構成を容易に変更できます。QuadStarTMソフトウェアは全種類の分析計に共通のプラットホームで、統一した手順で測定データの転送、さまざまな測定パラメータ設定ができ、異なるQMGシステムでも問題なく測定ができようようになっています。
真空下におかれるのはアナライザー(分析管)だけです。アナライザーはCFフランジで接続され、イオンソース(およびイオンオプティクス)とロッドシステムの一部が分析チャンバー内に挿入されます。


図4 QMG422 コンポーネント構成


四重極アナライザは任意の向きに取り付け可能で、用途に最も適したかたちで設置できます。プリアンプは、信号のロスを最小限に抑えるため、プラグを使用してイオン検出器の信号出力に直接接続します。HFケーブルの長さ、すなわちアナライザとHFジェネレータ間に接続されるケーブルの許容最大距離は、接続ケーブルの線間容量がHF共振回路の総容量に大きく寄与するため、通常は制限されます。HFジェネレータも任意の向きに設置できますが、冷却用のエアの十分な循環を確保する必要があります。コントロールユニットは、モジュールスライド挿入式に設計されていて、アナログおよびデジタル信号の入力/出力モジュール(AO 421、AI 421、DO 421、DI 421)も収納できます。また、コントロールユニットにはシステムのすべてのコンポーネントを相互に接続する内部バスシステムのほかに、データやパラメータ用の独自のメモリも搭載されているため、コンピュータとの通信が中断された場合でも引き続き現在の動作モード(アラームの設定ポイントを含む)を実行できます。コントロールユニットQMS 422用に、コンピュータがなくてもオペレーションを可能にするローカルオペレータコンソールCS 422もあります。

コンパクトなPrismaTMシリーズ(図5)は、HFジェネレータ、エレクトロメータプリアンプ、四重極コントローラ、イオンソース電源、高圧電源、およびデータインターフェイスからなるエレクトロニクスコンポーネントが1つの筐体内に組み込まれており、抜き差し可能なプラグで直接アナライザに接続できます。HFジェネレータをロッドシステムに直接接続することで、高周波電場で動作の際にHFのパワーロスが大幅に軽減されます。これは、電力定格の小さいHFモジュールながら、マスとしての性能損なわないため、省スペースでコストパフォーマンスの良いエレクトロニクスになるようなデザインになっています。ただし、素粒子加速器に直接設置する場合のように、周辺温度が高い(>40℃)環境や放熱が十分に行われない環境では、このようなデザインの使用は制限されます。PrismaTMは、イオンソースのデガス機能、真空下のコンポーネントに適した材料の使用、アナライザに対する最大300℃のベーキング(コントローラを取り外した状態)により、高真空下(p<1x10-10mbar)でも問題なく使用できます。

図5 PrismaTMM1質量分析装置


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